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リソース不足に悩む情報システム部門のメンバーなら、「インシデントの管理工数を今の1/2にできる」と説明すれば、すぐにITSMツール導入に賛同してくれるでしょう。

しかし、説明する対象が経営者の場合はどうでしょうか。もしかすると、工数削減への関心はそこそこに、「ツール導入にいくらかかるのか」と切り返されるかも知れません。以下は、その後に想定される会話例です。

情シス管理者:初年度は構築費込みで200万円ほどかかる想定です。翌年からはツールのライセンス更新費として年間50万円かかります。

経営者:3年間で300万円か…。インシデントへの対応は現在の体制でも回っているのかね?

情シス管理者:そうですね…効率は非常に悪いですが、なんとか対応しているという状況でしょうか。

経営者:なるほど、その調子で頑張りたまえ。ところで、現在稼働させているクラウドサーバーの運用コストを削減したいのだが…云々(以下、コスト削減の話)

という具合に、社内のITサービスは直接ビジネス上の収益を生み出さないため、品質向上への投資よりも、コスト削減の対象として関心を持たれがちです。このような状況を打破するためにも、「費用対効果」という発想が非常に役立つのです。

 

「浪費」ではなく「コスト削減」として理解してもらうための「費用対効果」算出

先の例のように、かかるコストに対して提示できる効果が「工数削減」というフワっとした内容だけの場合、現場のメンバーは説得出来ても社内稟議を通す際に一苦労します。

「工数削減」という表現そのものが悪い訳ではなく、決裁者のように現場で作業をしない立場の人間から見ると、それがもたらす具体的な価値が分からず、ともすればただの「浪費」と感じてしまうからです。

しかし、実際はそうではありませんよね。例えば、先の会話が以下のような流れで始まればどうでしょうか。

情シス管理者:現在、システム部門全体で対応している業務内容の20%がインシデント管理です。その工数を半分の10%まで削減できれば、毎月60万円の人件費を削減するのと同じ効果を得られます。

また、過去1年間で重大なインシデントが2件発生しており、機会損失による損害が1件当たり100万円と想定されます。対応効率が上がり、復帰が早まることで被害額は半減する見込みです。これらを合計すると、実質820万円のコストが毎年削減される事になります。

経営者:それで、ツールの導入にはいくらかかるんだね?

情シス管理者:初年度は構築費込みで200万円ほどかかる想定です。翌年からはツールのライセンス更新費として年間50万円かかりますので、3年間だと300万円ですね。

経営者:なるほど。しかし、年間720万円の人件費が実際にゼロになる訳ではないだろう。

情シス管理者:確かに、1名解雇するといったことにはなりませんが、外部へ委託している人員を減らせるかも知れません。その場合でも同様の削減効果を見込めます。

また、工数削減に成功すれば、その分を昨年から利用しているクラウドサーバーの細かい稼働管理に充てるという選択肢もあります。この場合、年間360万円の利用料削減が見込めます。他にもテレワークの普及に伴い、システム部門へ寄せられている要望が増えていますので、余った人員は新規プロジェクトへ充てるのが生産的かと思います。

経営者:分かった。詳細な見積と費用対効果の資料を送ってくれれば、次の事業会議で協議しておこう。

 

費用対効果(ROI)算出シートの活用法を解説!

さて、ここまで読んでくださった方の中には「稟議を通す上で費用対効果の説明が重要なことくらい分かっている」という方も多くいらっしゃるかも知れません。

「むしろ費用対効果の出し方が分からないので困っているんだ」という方は、ぜひ本項でご紹介する資料セットをお役立て下さい。

>>【ROI算出資料セット】ServiceDesk Plusの導入効果を示す!4つのコスト削減例と費用対効果の算出方法を解説

本資料セットには、ITサービスマネジメントの現場で改善が求められる4つのケース(インシデント管理、リクエスト管理、資産管理、プロセス全体の整備)毎に、ツールを導入する際の費用対効果を自動算出できるシートが含まれています(自組織に当てはめた数値を入力することで、費用対効果が自動で算出される仕組みです)。

シート内には、入力方法についての簡単な説明や語句の解説表も付属していますので、初見の方でも迷うことはありません。

※投資対象の製品としては、弊社がご提供しているITSMツール「ServiceDesk Plus(サービスデスク プラス)」の金額が反映される仕組みとなっていますが、シートのロック解除をすることで任意の製品金額を記入することも可能です。

「見慣れない語句ばかりで入力に不安がある」という方向けには、インシデント管理のケースを例に実際のデータ入力を行いながら解説する動画資料もご用意しておりますので、是非ご活用下さい!

>>【視聴登録】ROI計算シートの使い方を動画で解説:ServiceDesk Plus導入による費用体効果を算出しよう

 

さらにツール導入の検討を進めたい方は

いかがでしょう。

ITSMツールを導入して業務を改善していくために明確なヴィジョンを持ち、現場のメンバーを巻き込み、さらに稟議を通していくための目途も立ちました。

ここまで準備ができれば、あとは具体的なツールや構築ベンダーの選定を行うのみですね(もちろん、「既に相見積を取って選定は終わっている」という方は、その先のプロジェクトへ進んでください!)。

ここで、もし「ITSMツール導入費用の内訳がよく分からない」というポイントで悩んでいる方は、ぜひ以下の記事もご参照ください。弊社が提供する「ServiceDesk Plus」を例に、ツールライセンスと導入費用の算出について詳しく解説しています。

>>「ITSMツールの導入は構築費込みでいくら?ServiceDesk Plusを例に解説!」を読む

 

ITSMツール導入時の3つの壁を解消!「導入効果/ROI/構築費用」について具体的に解説
※各章の詳細は以下よりご参照頂けます。

1章:ITSMツールの実際の効果はどのくらい?ServiceDesk Plusの事例を元に解説!
2章:ITSMツールの費用対効果(ROI)はどう算出する?専用シートの活用方法を解説!
3章:ITSMツールの導入は構築費込みでいくら?ServiceDesk Plusを例に解説!

 


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