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第1回 病院のIT部門で求められるのは「運用のプロフェッショナル」

■当連載記事について

大規模病院のITサービスデスクにおいて運用サポートの経験を持つ専門家が実体験をもとにITサービスマネジメントの改善方法を全5回にわたりご紹介します。ITサービスマネジメントの課題の解決の一助となりましたら幸いです。

◆筆者紹介

株式会社フェス
宮崎 礼(みやざき れい)

株式会社フェスITSM事業部に所属し、2019年11月よりManageEngineのITSM分野のアンバサダーとして従事。
大規模病院のITサービスデスクにおいて運用サポートを経験。10年間で1万5000件を超える案件に対応。電子カルテの問い合わせ窓口や操作研修の実演、端末・プリンタの設置対応をはじめ、カルテのテンプレートを500件以上作成。電子カルテの頻用項目の簡略化による医師の入力負担軽減に加え、後利用・研究に活かせると言った所謂”医療ビッグデータへの活用”に繋がる部分で、多数支援を行った。
院内会議の調整や関係各所との折衝を含め、医師や看護師といった方々と積極的にコミュニケーションを取ることで、院内の負担軽減に繋がるような提案を繰り返し行ってきた。

医療機関におけるIT部門の職員はどのように決定されたでしょうか。電子カルテやインターネット環境を導入する際など、事務職員の中から”ITに詳しい”という理由だけで抜擢されるようなケースをよく耳にします。(実際私も似たような境遇でした…)

もしそうだとしたらあなたが所属する病院のIT部門で、以下のような事態が起きていませんか。

  • 問い合わせ先や申請書のルートが多岐にわたり管理が煩雑になっている
  • 担当者の頭の中に案件があるため、交代者への引継ぎが出来ずに属人化している
  • 医師や看護師から突発の依頼が来るため、常にリアクティブな対応になりがち
  • 日々残業続きで消耗しきっている

働き方改革や医師負担軽減などを実現するためにも、サポートする事務職員の手が回らなかったら…リソースの頭打ちになるのが明白です。

しかしこれらは全てITサービスマネジメントの最適化により解決出来る事柄であり、まさに目指すところは「技術のエキスパートでなく、運用のプロフェッショナル」だと思います。

※ITサービスマネジメント・・・顧客のニーズに合致した適切なITサービスを提供するマネジメント活動全般のこと。

これらが私が大規模病院のITサービスマネジメントに携わっていく上で感じた難しさを含め、それに対する解決策・ヒントを数回のブログ投稿を通じて、記載していきたいと思います。

もしこれが実践出来れば「属人化の解消」「複雑な申請ルートの単一化」「紙による申請書の電子化」と言った課題が解決されるはずです。

病院特有のルールを取り込みながらITサービスマネジメントを上手く運用していくことで、医師・看護師・コメディカル・事務職員全ての負担軽減を実現しましょう。ITに精通した方・知識な豊富な方でも、ITサービスマネジメントでお困りであれば、解決の糸口になるきっかけとなれば幸いです。

 

■連載ブログがeBookになりました!

まとめて読みたい方はぜひ活用ください。
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まず病院におけるIT部門ですが、先述のとおり担当者が事務職と兼務しているケースが多くあります。しかし医師や看護師の方からは、IT部門担当者に何でも聞けば教えてくれると思われがちです。あれよあれよと依頼が押し寄せて、あっという間に依頼数が作業量を超えてしまい、対応の滞りや納期に間に合わないといった事態を引き起こしかねません。

解決策:案件管理台帳の作成と記録 ~ ナレッジの蓄積 ~

IT部門への依頼は電話やメールなど様々ですが、依頼を受けたら先ずはテキストやエクセルで台帳を作成してそれらを記録しましょう。※私はExcelで管理してました。

問い合わせ元の情報はなるべく載せるのがベターですが、その中でも以下の項目は出来る限り記載した方が案件がわかりやすくなります。

「受付日付」 依頼を受付した日付
「カテゴリ」 電子カルテ・ハードウェア・院内イントラなど
「部署」「問合せ者」 多忙で名乗らない方も多いので要注意です。
「ステータス」 受付のみ・対応中・完了に加え依頼者確認中など。
「対応者」 問い合わせを受けた対応者・作業者(IT部門側)
「質問内容」 質問等は具体的に記載。文言の統一も(パソコン or PCなど)
「対応履歴」 対応の際に起きた事柄を載せる領域。具体的に記載。
「回答内容」 最終的な回答内容。完了する際の根拠を記載。

台帳を作成して管理するだけ?と思うかもしれませんが、日々のメンテナンスに工数が掛かり大変でコツコツ記載していく必要があります。想像よりも手間が掛かります。

案件は全て記載し、院長とすれ違いざまに言われた依頼でも漏れなく記載しましょう。そして進捗があった場合は随時修正を行うことを忘れずに。

~ まとめ ~

【案件管理台帳の導入により期待できる課題解決】

  • 案件に対して誰でも進捗の確認が可能になる。(現状の依頼量含む)
  • 未対応の案件も一覧で把握出来るため、対応の滞りを未然に防ぐ事が出来る。
  • ”頭の中”から明文化されることにより、別の担当者に案件を分散することが可能。

いかがでしたでしょうか。第1回目は案件の「見える化」で実現出来る課題解決をまとめました。既に実施されている部署もあるかもしれませんが、案件を一覧化することは改善への軸であり要となる部分になります。

最初は面倒だと思うことも多いかもしれませんが、今回の内容をまとめると、

  1. 案件管理台帳を作成する。
  2. 電話やメール、申請書、口頭で依頼を受けた際には確実に記録する。
  3. 日々台帳のメンテナンスを行い、案件の進捗があれば更新を怠らない。

となります。

次回は「医師や看護師には”言いづらい”」をテーマにしたいと思います。

「このパソコン 使えるように 明日までに」

とかイキナリ言われても…ですよね。多分たくさんあると思いますが(笑)


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