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昔から問題として挙がっているものの、依然、セキュリティインシデントの発生源とる一つとして、USBメモリーなどの可搬記録媒体が挙げられます。USBメモリーは、ハードディスクに比べると記憶容量は小さいですが、そのコンパクトさから、持ち運びが簡単にでき、場所を取らないという点で非常に優れています。さらに、CD-ROMなどはデータを書き込む際に特別なソフトウェアが必要ですが、USBメモリーの場合はパソコン本体に差し込むことで、データの読み書きを行うことができる点も大きなメリットです。

このようにメリットの多いUSBメモリーですが、一方で、利用に伴うリスクが存在していることも事実です。リスクの一例として、紛失による「情報漏えい」や、情報の受け渡し時の「ウイルス感染」が考えられます。

情報処理推進機構 (IPA)の「2014 年度 情報セキュリティ事象被害状況調査」によると、情報漏えいの原因となった媒体のおよそ2割は、USBメモリーなどの可搬記録媒体です。コンパクトで持ち運びができやすいというメリットの反面、その小ささから紛失の可能性が高く、保管していたデータを漏えいさせてしまう危険性があります。

 

参照:情報処理推進機構 (IPA) 「2014 年度 情報セキュリティ事象被害状況調査」
https://www.ipa.go.jp/files/000043418.pdf

 

また、もう一つのリスクに、ウイルス感染があります。NPO 日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の「2014年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、コンピューターウイルスの感染経路の3割以上が、USBメモリーなどの可搬記録媒体によるものです。例えば、ウイルスに感染した自宅のパソコンでUSBメモリーを使用後に、会社のパソコンで使用することでウイルスに感染してしまい、その結果社内全体に感染が拡大するといった問題が考えられます。

 

参照:NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)「2014年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」
http://www.jnsa.org/result/incident/data/2014incident_survey_ver1.1.pdf

 

このような、セキュリティインシデントが起こる前の対策として、まずは全従業員に注意を促す必要がありますが、それだけでは不十分で、USBメモリーなどの可搬記録媒体の使用制限が最も有効な手段です。以下では、グループポリシーを使用した制限方法、さらに、弊社提供ツールのDesktop Centralを使用した制限方法について、ご紹介します。

 

1.グループポリシーを設定してUSBメモリーの利用を制限する

Active Directory環境下の場合は、ドメインまたはOU単位のグループポリシー設定により、USBメモリーの使用制限が可能です。

< グループポリシーの設定手順 >

[コンピューターの構成]-[ポリシー]-[管理用テンプレート]-[システム]-[リムーバブル記憶域へのアクセス]

※以下は、USBメモリー制限で設定可能なグループポリシーの一覧:

  • リムーバブルディスク:実行アクセス権の拒否
    実行ファイル( exeファイルなど)の実行を拒否します。
  • リムーバブルディスク:読み取りアクセス権の拒否
    ファイルへの読み取りを拒否します。
  • リムーバブルディスク:書き込みアクセス権の拒否
    ファイルへの書き込みを拒否します。

これらの設定を利用することで、ドメインまたはOU単位でUSBメモリーへの書き込みやUSBメモリーからのプログラム実行の阻止が可能です。また、USBメモリーのインストール自体を禁止する場合は、以下の手順からグループポリシー設定を行なうことで、実現が可能です。

< グループポリシーの設定手順 >

[コンピュータの構成]-[管理用テンプレート]-[システム]-[デバイスのインストール]-[デバイスのインストールの制限]以下にあるポリシー項目[リムーバブル デバイスのインストールを禁止する]

 

2.Desktop Central を使用してUSBメモリーの利用を制限する

Desktop Central は、Windows・Mac・Linuxの各デバイスに対して、パッチ管理やソフトウェア管理、ファイアウォールなどの各設定の管理が可能な「総合クライアントソフトウェア」です。 その他、USBメモリーの制御機能も可能です。

USBメモリーの利用を制限する際に、特定ユーザーを除外したい、という要望に対して、Active Directoryのグループポリシーで設定する場合、新たにOUを作成しそのOUのみポリシーの適用除外設定を行いますが、その場合、OU管理が複雑化してしまいます 。一方、Desktop Centralを使用した場合は、USBメモリー制御および除外設定を、ユーザー、コンピューター、OS種類、あらかじめDesktop Centralで定義したカスタムグループごとで設定が可能です。

以下では、Desktop Central での設定手順を、実際の画面とともに紹介します。

1)[ 端末設定 ] – [ 設定 ] – [ Windows ] タブ – [ Secure USB ] – [ユーザー] をクリック
2) 設定に対して任意の名前を入力後、ブロックするデバイスタイプを選択

3)設定対象の詳細を決定

※ 以下が設定可能な条件の一覧:

・サイト 
・組織単位
・グループ 
・コンピューター
・ユーザー 
・カスタムグループ 
・IPアドレス 
・IP範囲 
・プロセッサ
・アーキテクチャ 
・OS 
・マシン種別

4)任意で実行設定を行います。

このように、Desktop Centralを使用することで、USBメモリーの制御に対してより詳細な設定を、画面から簡単に行うことが可能です。

もし、本製品に少しでもご興味を持っていただきましたら、以下のリンクより30日間無料で評価できる評価版をダウンロードできますので、是非お試しください。

評価版ダウンロードURL:https://www.manageengine.jp/products/Desktop_Central/download.html

また、評価版を利用する際にインストールガイドなどが記載したスタートアップガイドもございますので、こちらもご参照ください。

スタートアップガイド:https://dc-startup.helpdocsonline.com/home


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