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連載記事について

インシデント管理や案件管理を皆様はどのようにされているでしょうか。
企業によって管理方法は様々ですが、エクセルで管理されている企業も多いのではないでしょうか。
これからエクセルによるインシデント管理がもたらす「メリット」と「デメリット」を実際に私が経験した事柄を踏まえて、エクセル管理からの脱却を一緒に考えていければと思います。
ITサービスマネジメントを成功に導く第1歩はインシデント管理を正確・確実に行う事だと思いますので、少しでも参考になれば幸いです。

1.インシデント管理の必要性

インシデントは「サービス要求」と「障害回復要求」の大きく2種類に分類されます。

サービス要求

文字通り利用者が「これをしてほしい」というリクエストのことです。「業務用PCを手配してほしい」といったようなIT資産に関するリクエストやパスワード失念による再発行依頼もこれにが該当します。

障害回復要求

ITサービスやITシステムが利用が出来なくなった際のリクエストです。「サーバーに接続できない」「システムにログインができない」といったトラブルに関する問い合わせなどが含まれます。

IT部門はインシデントを可能な限り早く復旧させ、利用者が問題なく利用できるようにする必要があります。それが「インシデント管理」というITサービスマネジメントの運用プロセスです。

2.インシデント管理に必要な3つのポイント

インシデント管理や案件管理は、ITサービスマネジメントを行う上で非常に重要な役割を持っていますが、メモ帳・エクセルといったようにどのような形でも始められます。

ですが手軽に始められる反面、入力や管理が粗くなりやすいのです。

ITサービスマネジメントを成功に導く第1歩はインシデント管理を正確・確実に行う事だと思いますので、まずはインシデント管理において重要な3つのキーワードをお伝えします。

それは「入力性」「見読性」「保存性」です。

「入力性」

いかに入力しやすいか・入力の手間が掛からないかを指します。日々発生する案件を1つ1つ入力するのに時間や手間が掛かるようだと形骸化に繋がってしまいます。文字入力ではなくプルダウンから選べるなど工夫すると良いでしょう。

「見読性」

記録したインシデントは全て”ナレッジ(知識)”となり、企業の資産になります。

  • 入力した記録者しか分からないようになっていないか。
  • 後から見たときに検索しやすい文字列が含まれているか。
  • 必要な情報が漏れなく記録されているか。(例えばパソコンの管理No.からIPアドレスといったように、案件に必要な情報はなるべく記録するようにしましょう)

「保存性」

せっかく記録した管理台帳も消えてしまっては元も子もありません。もしインシデント管理をしているファイルが次に当てはまる場合は見直しが必要です。

  • 誰でもアクセスできるファイルになっていないか。
  • いざという時にバックアップを取るなどの対策は取られているか。
  • そのバックアップはどこに保存されているか。

管理する人数や参照できる権限をもつ人数も重要です。人によって書き方がまちまちになると、ナレッジの役割を果たしにくくなるからです。分類のすみ分け、記載ルール・文言の統一はなるべく行うように心がけましょう。

3.インシデント管理を用いた案件発生~解決までのプロセス

インシデント管理を用いた案件の発生から解決までプロセスを記載していきます。実際の問い合わせがあった場合の基本的な流れとなります。

基本的にはユーザーが申し出た内容は、すべて記録として残しておきます。内容は詳細に記録します。

  1. 分類・優先度設定

寄せられたインシデントの内容を上述したサービス要求・障害回復要求といった種類に分類します。影響度もあった方が良いでしょう。さらに「優先度」を設定することで、インシデントに対してどれだけ急いで対応すべきがを明確にします。

  1. 蓄積されたナレッジによる解決

単純なインシデントや事例のあるインシデントに関しては、蓄積してきたナレッジで解決が可能な場合があります。インシデントを分析した結果、ナレッジに情報があれば、即時解決できます。

  1. エスカレーションによる解決

ナレッジによる単純解決ができなかった場合、専門家(メーカーやベンダー、SEなど)による解決を依頼します。もちろん依頼したこともインシデントに記録した上で進捗管理を行います。

  1. 追跡・ライフサイクル管理

解決されたインシデントは最終的にユーザーに報告し、記録を行うことで一連のインシデントはクローズとなります。

以上がインシデント管理における一連の流れです。やはり進捗などを都度記録していく事に時間や手間が掛かるため、入力の自動化などを出来るようにしておくと便利です。

ユーザーへの報告をしたら必ず記録に残して、インシデントをクローズすることを忘れずに!

まとめ

今回はインシデント管理におけるポイントを記載しました。これを踏まえたうえで、次回はエクセルでインシデント管理を行うメリット・デメリットをお伝えしたいと思います。

これから導入を考えている企業だけでなく、既にインシデント管理をされている方々も、ご参考になればと思いますのでぜひご参照くださいませ。

≫第2回 エクセル(Excel)がもたらすメリット・デメリット

◆筆者紹介

株式会社DXコンサルティング
宮崎 礼(みやざき れい)

株式会社DXコンサルティング(旧 株式会社フェスITSM事業部)に所属し、2019年11月よりManageEngineのITSM分野のアンバサダーとして従事。
大規模病院のITサービスデスクにおいて運用サポートを経験。10年間で1万5000件を超える案件に対応。電子カルテの問い合わせ窓口や操作研修の実演、端末・プリンタの設置対応をはじめ、カルテのテンプレートを500件以上作成。電子カルテの頻用項目の簡略化による医師の入力負担軽減に加え、後利用・研究に活かせると言った所謂”医療ビッグデータへの活用”に繋がる部分で、多数支援を行った。
院内会議の調整や関係各所との折衝を含め、医師や看護師といった方々と積極的にコミュニケーションを取ることで、院内の負担軽減に繋がるような提案を繰り返し行ってきた。

 


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