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イーサネットとは?
イーサネット (Ethernet)とは、現在最も普及している、有線のネットワークの通信規格のことです。
イーサネットには、通信に使用するケーブルや速度の違いによって分けられた多くの仕様があります(表1)。
表1:イーサネットの種類の一例
イーサネットの種類 | 通信速度 | ケーブルの種類 |
---|---|---|
10BASE2 | 10Mbps | 同軸ケーブル |
10BASE5 | 10Mbps | 同軸ケーブル |
10BASE-T | 10Mbps | ツイストペアケーブル |
10BASE-F | 10Mbps | 光ファイバーケーブル |
100BASE-TX | 100Mbps | ツイストペアケーブル |
100BASE-FX | 100Mbps | 光ファイバーケーブル |
1000BASE-T | 1Gbps | ツイストペアケーブル |
1000BASE-CX | 1Gbps | シールド銅線 |
1000BASE-SX | 1Gbps | 光ファイバーケーブル |
10GBASE-T | 10Gbps | ツイストペアケーブル |
10GBASE-SR | 10Gbps | 光ファイバーケーブル |
10GBASE-LR | 10Gbps | 光ファイバーケーブル |
10GBASE-ER | 10Gbps | 光ファイバーケーブル |
100GBASE-SR10 | 100Gbps | 光ファイバーケーブル |
イーサネットは、同軸ケーブルを使用する10BASE5が最初に規格化されました。そのため、厳密に言えば「イーサネット」という言葉は通信速度が10Mbpsの規格のものを指し、その後に追加された通信速度の速い規格を「ファストイーサネット(通信速度が100Mbps)」「ギガビットイーサネット(通信速度が1Gbps)」などと呼び分けます。
しかし、それらを全て含めて広義の意味で「イーサネット」と呼ぶことが一般的です。
イーサネットの歴史
通信速度が10Mbpsだった当初のイーサネットはバス型ネットワークであったため、アクセス制御方式として「CSMA/CD」が採用されていました。これは、複数の通信がネットワーク内に送信された場合に発生する通信の衝突(コリジョン)を防ぐための仕様で、衝突を検知すると送信をやめ、少し待機してから再度送信するというものです。
この「衝突回避のため衝突検知したら待機する」という仕様のため、イーサネットを使用したネットワークは遅い・これ以上速くならないと考えられていました。
しかし、スイッチングハブ(スイッチ)の登場により、スター型ネットワークが主流となったため、回線内で通信の衝突が発生しなくなりました。これによりイーサネットの普及と高速化が進み、現在に至ります。
ネットワークの拡大とイーサネット
イーサネットの普及によって、ネットワークの規模を大きくし、多くの端末をネットワークに接続しても問題が発生しにくくなりました。
しかし、端末がネットワークに接続して通信が可能であることが当たり前になった昨今、ネットワークがわずかに中断されたり遅延するだけでもユーザーの負担・不満が大きくなるようになりました。
また、ネットワークの規模が大きくなるほど、イーサネットネットワークの構造は複雑化していきます。
拡大するネットワークを適切に管理し、何か問題が発生した際に原因を素早く特定することが難しくなっています。
ここからは、イーサネットを適切に管理するための5つの重要ポイントについて解説します。
イーサネット管理の重要ポイント5選
ネットワークの正常稼働が大前提となっている現代のビジネスシーンにおいて、イーサネットの正常性は非常に大きな役割を果たします。
ネットワークの障害を最小限にするために重要なイーサネットの管理方法を5つご紹介します。
- 重要なイーサネットインターフェースの特定
- イーサネットの不具合の根本原因を特定
- ネットワークの可視化
- 障害発生時の体制の整備
- イーサネット利用データの傾向分析
1.重要なイーサネットインターフェースの特定
ネットワークの障害にイーサネットが重要と言っても、ネットワークの規模が大きくなればなるほど、その中の全ての回線が等しく重要というわけではない場合が殆どです。
ネットワーク内にあるイーサネット・インターフェースの中で、問題が発生すると影響が大きくなる可能性がある重要なイーサネット・インターフェースを特定することが重要です。
例えば、2つの重要な機器を接続するインターフェースは、重要な通信が行われる可能性があり、ちょっとした中断でユーザーは利便性を失うことになります。
このように、重要なインターフェースを特定して管理を優先することで、障害が発生しても大きく影響を及ぼす前に解決することが可能になり、大規模なネットワークでも効率的に管理することできます。
2.イーサネットの不具合の根本原因を特定
イーサネットに不具合を引き起こす要因は、多くの場合で以下の3点が挙げられます。
- 誤ったDNS設定の構成
- ネットワークの混雑
- ケーブル・集線機器の不良
しかし、大規模なネットワークでは、不具合が発生した箇所を突き止め、正確な原因を手動で探ることが容易ではありません。
大規模ネットワークの管理者は、次項の可視化を行い、原因箇所を手探りではなく目で見て特定できるような環境を整えることが重要です。
3.ネットワーク・イーサネット使用状況の可視化
イーサネットネットワークは、前述の通り、大規模になるほど複雑化する傾向にあります。このため、ネットワークの全体像を可視化しない限り、問題の原因や影響範囲の迅速な特定は難題になります。
ネットワークの全体像を可視化し、ネットワーク内に存在する集線機器・端末・回線を可視化することで、重要な機器や重要なインターフェイスの優先順位付けや、障害発生時の影響範囲の特定が容易になります。
また、イーサネットインターフェースのトラフィック・エラーと廃棄率・インターフェースの使用率・送受信パケットを監視してデータを可視化することで、イーサネットインターフェースの稼働状況を一目で把握し、障害になる前に制御することも可能になります。
4.障害発生時の体制の整備
前項ではイーサネットとネットワークの可視化によって障害になる前に未然に制御することについてご紹介しました。しかし、障害の発生を完全に防ぐことは不可能です。
このため、イーサネットインターフェースやネットワーク機器に発生した障害を、管理者がすぐに把握し、MTTR(平均修復時間)を短縮できるような環境を整える必要があります。
5.イーサネット利用データの傾向分析
ネットワークの可視化や障害発生時の体制を整えることによって、現在のネットワークについてのリスクを軽減できますが、将来的に発生する障害についてはどうすることもできません。
将来発生する可能性のある障害を少しでも減らすためには、過去のイーサネットの利用データを活用することが重要です。過去のデータを参照することで、繰り返し発生する問題が存在する場合、それらの原因調査を行うことによって、今後同様の原因による障害を発生させなくすることができるかもしれません。
また、利用傾向を把握することで、キャパシティ・プランニングも可能になります。
イーサネットの管理・障害管理・可視化を実現するには
ここまででご紹介したイーサネットの理想的な管理を実現するための手段として、ManageEngineが提供する統合ネットワーク監視ツール「OpManager」があります。
OpManagerは、ネットワークインフラ内のすべてのインターフェースとネットワーク機器を可視化して障害を防止するイーサネット監視ソフトウェアです。
OpManagerの特長は以下の通りです。
- コマンド不要で最短10分セットアップ
- わかりやすいユーザーインターフェース
- ネットワークを簡単に可視化・障害箇所を色分け表示
- 豊富な障害管理機能・自動化機能
イーサネットの適切な管理方法・ネットワークの安定稼働のための方法をお探しの場合は、ぜひOpManagerをご検討ください。
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