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仮想サーバーとは?物理サーバーとの違いは?
仮想サーバーとは、1台の物理サーバーを論理的な複数のサーバーに分割したものです。1台のサーバー内で複数のオペレーティングシステム(OS)を稼働させ、それぞれを独立した別の用途で使用できるようにします。
対して、物理サーバーとは、サーバー用のハードウェアのこと、もしくは1つのサーバー用ハードウェア上に1つのOSをインストールして運用するものを指します。
物理サーバーはハードウェア1つにつき1台のコンピューターとして利用します。一方、仮想サーバーを利用する場合は一般的に、ひとつの物理サーバーの中に仮想的な複数のコンピューターを搭載します。
なぜ1台のサーバーを分割するのか
上記のように、物理サーバーの場合、通常はサーバー1台につき1つのOSをインストールして利用することが一般的です。
通常、サーバーに利用されるコンピューターは、高負荷なアプリケーションやソフトウェアの使用にも耐えられるよう、CPUやメモリー・ストレージなどのハードウェアリソースが余裕を持って多めに搭載されます。
また、サーバーは多くの場合で、1つの目的につき1台用意されます。サーバーを用意する目的は様々ですが、すべてのサーバーを、リソースをすべて使うほどの高負荷で常に運用することは多くありません。
すると、頻度の低い高負荷運用時以外はCPUやメモリーの大部分を使用していない状態となってしまいます。
このような使用していない余剰リソースを有効活用するために、サーバー仮想化の技術を使用します。
仮想サーバーを利用するメリット
仮想サーバーを利用するメリットとしては、以下の5点などが上げられます。
- サーバーの余剰リソースを柔軟に活用できる
- 導入コストと時間を削減できる
- 運用コストを削減できる
- サーバーにリソースを後から追加できる
- 事業継続計画に対応・災害対策が可能
サーバーの余剰リソースを柔軟に活用できる
前項では、サーバーの余剰リソースを有効活用するために、サーバーの中に複数の仮想サーバーを作成し、サーバーリソースを分割するとお伝えしました。
サーバー仮想化の技術では、作成する仮想サーバーごとにCPUやメモリーなどのリソースの割り当てをカスタマイズできます。
負荷の高い処理をするアプリケーションに合わせて多めのリソースを割り当てたサーバーを作成したり、低負荷で多くのリソースを必要としないサーバーを作成したりするなど、柔軟にサーバーを作成することで、物理サーバーのリソースを有効活用することが可能になります。
導入コストと時間を削減できる
仮想サーバーを用いると、サーバーの物理ハードウェアを増やすことなくサーバーを増設することが可能になります。
よって、新しいサーバーを設置するコストが無くなり、導入までの時間も短くなるというメリットがあります。また、新たなサーバー設置時に場所を確保する必要もありません。
ハードウェアメンテナンス工数を削減できる
従来の物理サーバーのみの運用だった場合、用途に合わせて複数のサーバーを用意する必要があるため、それらのサーバーを管理・メンテナンスすることも必要となります。
仮想サーバーを利用した場合、複数のサーバーを運用していても物理ハードウェアは1つのみのため、ハードウェアのメンテナンスの工数を抑えることが可能になります。
サーバーにリソースを後から追加できる
物理サーバーの場合、サーバーのリソースが不足している場合、現在のサーバーよりもリソースを多く搭載したサーバーハードウェアを新たに購入する必要があります。
仮想サーバーの場合は、リソースに余裕がある限り、余剰のリソースを不足している仮想サーバーに追加で割り当て直すことが可能です。
事業継続計画に対応・災害対策が可能
事業継続計画(BPC;Business Continuity Plan)とは、企業が自然災害やテロなどの緊急事態に遭遇した際、事業への損害を最小限にとどめつつ事業の早期復旧と継続を可能とするために、その方法や手段を取り決めておくことです。
サーバー仮想化の技術には、仮想サーバーをまるごとバックアップしたり、他のサーバーにすぐに移動(マイグレーション)する機能が用意されています。
この機能を利用することで、仮想サーバー内のシステムを迅速に復旧させ、事業を復旧・継続することが可能です。
仮想サーバーを利用するデメリット
一方で、仮想サーバーを利用することで生じるデメリットも存在します。仮想サーバー利用におけるデメリットは以下の3点です。
- サーバー管理工数の増大
- 物理サーバーと比較して性能が劣る
- 障害発生時の影響が広がることがある
サーバー管理工数の増大
仮想サーバーを適切に運用して、前項に挙げたようなメリットを享受するには、サーバーの性能や仮想サーバーに配置したいアプリケーション等が必要なリソース・ネットワーク構成などを正しく把握し、適切に分配する必要があります。
また、新しいサーバーの増設やサーバーの削除を頻繁に行うと、その都度構成管理等を見直して更新する必要が生じ、サーバーの管理工数が増大します。
物理サーバーと比較して性能が劣る
仮想サーバーは、物理サーバーのハードウェアの一部を利用する技術です。このため、どうしても仮想サーバーの性能は物理サーバーと比較して劣ります。
また、複数の仮想サーバーを稼働させると、各仮想サーバーの稼働状況により、割り当てたリソースを最大限利用できなかったり、パフォーマンスが悪くなったりすることもあります。このような状況が続くと、後述のような障害に発展する可能性もあるため、注意が必要です。
障害発生時の影響が広がることがある
前段までで、物理サーバーの余剰リソースを有効活用するために仮想サーバーを利用すると述べました。
しかし、当たり前のことですが、物理サーバーのリソースは無限ではありません。
仮想サーバーを作成しすぎると、それぞれのサーバーのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
例えば、1つのサーバー上で発生した障害によって、他の仮想サーバーのパフォーマンスが低下し、他の仮想サーバー内のアプリケーションまでリソース不足で停止するなど、障害の影響が広がってしまう可能性もあります。
上記のような連鎖的な障害が発生しないよう、サーバーハードウェアとハイパーバイザー、それぞれの仮想サーバーのパフォーマンス監視を漏れなく実施することが望ましいでしょう。
仮想サーバーを適切に運用するには
ManageEngineでは仮想サーバーを難しい設定不要で管理し、パフォーマンスを簡単に可視化するツールである「OpManager」を提供しています。
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