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こんにちは、ManageEngineコンテンツ担当の園部です。
2024年7月のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要を解説します。
梅雨明けを待たずに猛暑が訪れた2024年7月、Microsoftは142件の脆弱性の修正を行いました。
月例のセキュリティ更新プログラムとは?
月例のセキュリティ更新プログラムとは、Microsoft社が毎月第2火曜(日本時間で水曜日の場合もあります)に公開する、OSやその他の関連アプリケーションのセキュリティアップデートやその他アップデートのことを指します。この配信のことを「パッチチューズデー(Patch Tuesday)」と呼ぶこともあります。
バグや脆弱性・ゼロデイ脆弱性を修正するための重要なセキュリティアップデートがこの日に多くリリースされます。 なお、緊急性が高く頻繁に悪用される脆弱性が発見された場合は、パッチチューズデー以外の日にパッチがリリースされることもあります。
2024年7月度のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要
冒頭でも述べたとおり、Microsoft社は2024年7月に142件の脆弱性に対する修正を行いました。
修正された142件の脆弱性の内訳は以下の通りです。
- Critical:5件
- Important:134件
- Moderate:3件
今回のセキュリティアップデートには、以下のMicrosoft製品や機能が含まれています。
今月はエンドユーザーの使用頻度が高い「Microsoft Office Outlook」や、コラボレーションツールとして活用している企業も多い「Microsoft SharePoint Server」などの脆弱性の修正が含まれています。特に「Microsoft SharePoint Server」の脆弱性については影響度が「緊急」と評価されているものがありますので、できる限り早い修正プログラムの適用が推奨されます。
- .NET
- Active Directory フェデレーション サービス
- Azure CycleCloud
- Azure DevOps
- Azure Kinect SDK
- Azure Network Watcher
- Microsoft Defender for IoT
- Microsoft Dynamics
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office
- Microsoft Office Outlook
- Microsoft Office SharePoint
- Microsoft Stream サービス
- Microsoft WS-Discovery
- Microsoft Windows Codecs Library
- Microsoft リモート デスクトップ ライセンス サービス
- Microsoft 分散トランザクション コーディネーター
- NDIS
- SQL Server
- Visual Studio
- Windows BitLocker
- Windows COM セッション
- Windows CoreMessaging
- Windows Cryptographic サービス
- Windows DHCP サーバー
- Windows Fax とスキャン サービス
- Windows Image Acquisition
- Windows LockDown Policy (WLDP)
- Windows MSHTML Platform
- Windows MultiPoint Services
- Windows NTLM
- Windows PowerShell
- Windows Remote Access Connection Manager
- Windows Server バックアップ
- Windows TCP/IP
- Windows Themes
- Windows Win32 カーネル サブシステム
- Windows Win32K – ICOMP
- Windows Win32K: GRFX
- Windows iSCSI
- Windows インターネット接続の共有 (ICS)
- Windows オンライン証明書状態プロトコル (OCSP)
- Windows カーネル
- Windows カーネルモード ドライバー
- Windows セキュア ブート
- Windows パフォーマンス モニター
- Windows フィルタリング
- Windows メッセージ キュー
- Windows リモート デスクトップ
- Windows ワークステーション サービス
- Windows 登録エンジン
- XBox Crypto Graphic Services
- ライン プリンター デーモン (LPD) サービス
- ロール: Active Directory 証明書サービス、Active Directory ドメイン サービス
- ロール: Windows Hyper-V
2024年7月に修正されたゼロデイ脆弱性
2024年7月の月例パッチでは、4つのゼロデイ脆弱性へのアップデートが提供されます。
CVE番号 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
CVE-2024-35264 | .NET と Visual Studio のリモート コードが実行される脆弱性 | 攻撃者は、リクエスト本体が処理されている間にhttp/3ストリームを閉じることでこの脆弱性を悪用する可能性があります。 |
CVE-2024-37985 | Arm: CVE-2024-37985 独自のプリフェッチャーの体系的な識別と特性評価 | この脆弱性が悪用されると、サーバー上で実行されている特権プロセスから、端末のヒープメモリを見ることができます。 |
CVE-2024-38080 | Windows Hyper-V の特権の昇格の脆弱性 | この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、SYSTEM権限を獲得する可能性があります。 |
CVE-2024-38112 | Windows MSHTML プラットフォームのなりすましの脆弱性 | ユーザーに悪意のあるファイルを送信し、実行させることで、脆弱性を攻撃します。 |
深刻度がCriticalの脆弱性とパッチ
2024年7月にリリースされた深刻度が「緊急」の脆弱性の概要と対応するパッチは以下の5点です。
CVE番号 | KB番号 | 影響を受けるコンポーネント | 概要 |
---|---|---|---|
CVE-2024-38023 | 5002606,5002615 5002618 |
Microsoft SharePoint Server | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-38060 | 5040427,5040430 5040431,5040434 5040437,5040438 5040442,5040448 5040456,5040485 5040497,5040498 |
Windows イメージング コンポーネント | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-38074 | 5040430,5040434 5040437,5040438 5040456,5040485 5040497,5040498 |
Windows リモート デスクトップ ライセンス サービス | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-38076 | 5040430,5040434 5040437,5040438 |
Windows リモート デスクトップ ライセンス サービス | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-38077 | 5040430,5040434 5040437,5040438 5040456,5040485 5040490,5040497 5040498,5040499 |
Windows リモート デスクトップ ライセンス サービス | リモートでコードが実行される脆弱性 |
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