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こんにちは、ManageEngineコンテンツ担当の園部です。
2024年11月のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要を解説します。
日本各地の山で例年より遅い初冠雪が見られる2024年11月のこの頃、Microsoftは89件の脆弱性の修正を行いました。
月例のセキュリティ更新プログラムとは?
月例のセキュリティ更新プログラムとは、Microsoft社が毎月第2火曜(日本時間で水曜日の場合もあります)に公開する、OSやその他の関連アプリケーションのセキュリティアップデートやその他アップデートのことを指します。この配信のことを「パッチチューズデー(Patch Tuesday)」と呼ぶこともあります。
バグや脆弱性・ゼロデイ脆弱性を修正するための重要なセキュリティアップデートがこの日に多くリリースされます。 なお、緊急性が高く頻繁に悪用される脆弱性が発見された場合は、パッチチューズデー以外の日にパッチがリリースされることもあります。
2024年11月度のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要
冒頭でも述べたとおり、Microsoft社は2024年11月に89件(CVE番号ベース)の脆弱性に対する修正を行いました。
修正された89件の脆弱性の内訳は以下の通りです。
Critical:4件
Important:84件
Moderate:1件
今月のアップデートには「Microsoft Office Excel」や「Word」など、エンドユーザーが頻繁に利用する製品の脆弱性の修正が含まれています。更新された製品は以下の通りです。
- .NET と Visual Studio
- Airlift.microsoft.com
- Azure CycleCloud
- Azure Database for PostgreSQL
- LightGBM
- Microsoft Exchange Server
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office Excel
- Microsoft Office Word
- Microsoft PC Manager
- Microsoft Windows DNS
- Microsoft 仮想ハード ドライブ
- SQL Server
- TorchGeo
- Visual Studio
- Visual Studio Code
- Windows Active Directory 証明書サービス
- Windows CSC サービス
- Windows DWM Core ライブラリ
- Windows Defender アプリケーション制御 (WDAC)
- Windows Kerberos
- Windows NT OS カーネル
- Windows NTLM
- Windows SMB
- Windows SMBv3 クライアント/サーバー
- Windows USB ビデオ ドライバー
- Windows Update Stack
- Windows VMSwitch
- Windows Win32 カーネル サブシステム
- Windows カーネル
- Windows タスク スケジューラ
- Windows テレフォニー サービス
- Windows パッケージ ライブラリ マネージャー
- Windows レジストリ
- Windows 保護カーネル モード
- ロール: Windows Hyper-V
その他に、サードパーティ製の以下の製品の脆弱性も修正されています。
- Microsoft Defender for Endpoint
- Microsoft Edge (Chromium ベース)
2024年11月に修正されたゼロデイ脆弱性
2024年11月の月例パッチでは、4つのゼロデイ脆弱性へのアップデートが提供されました。
CVE番号 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
CVE-2024-43451 | NTLM ハッシュ開示スプーフィングの脆弱性 | この脆弱性によって攻撃者にユーザーのNTLMv2ハッシュが公開され、攻撃者はこれを利用してユーザーとして認証される可能性があります。この脆弱性は、悪意のあるファイルの実行以外にも、ファイルの選択や右クリックなどでも実行される可能性があります。 |
CVE-2024-49019 | Active Directory 証明書サービスの特権の昇格の脆弱性 | この脆弱性は一般に公開されており、まだ悪用の事実は確認されていませんが、今後悪用される可能性が高い脆弱性です。この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、ドメイン管理者権限を得る可能性があります。 |
CVE-2024-49039 | Windows タスク スケジューラの特権の昇格の脆弱性 | この脆弱性は一般に公開されてはいませんが、悪用の事実がすでに確認されています。この脆弱性を悪用するには、攻撃者は認証済みである必要があります。この脆弱性を悪用した攻撃者は、特権アカウントのみに制限されているRPC機能を実行することが可能になります。 |
CVE-2024-49040 | Microsoft Exchange Server のなりすましの脆弱性 | この脆弱性は一般に公開されており、まだ悪用の事実は確認されていませんが、今後悪用される可能性が高い脆弱性です。この脆弱性の対策は こちらの記事 をご確認ください。 |
深刻度がCriticalの脆弱性とパッチ
2024年11月にリリースされた深刻度が「緊急」の脆弱性の概要と対応するパッチは以下の4点です。
CVE番号 | KB番号 | 影響を受けるコンポーネント | 概要 |
---|---|---|---|
CVE-2024-43498 | – | .NET と Visual Studio | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-43625 | 5046616,5046617 5046618,5046633 5046696 |
Microsoft Windows VMSwitch | 特権昇格の脆弱性 |
CVE-2024-43639 | 5046612,5046615 5046616,5046617 5046618,5046682 5046696,5046697 |
Windows Kerberos | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-49056 | – | Airlift.microsoft.com | 特権昇格の脆弱性 |
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