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「PinkVERIFY™」という認証をご存知でしょうか。

PinkVERIFY™は、市場に出回っているITサービスマネジメントツールがITIL®に適合することを証明するための認証制度です。適合審査は、ITIL®のコンサルティングやトレーニング、イベントをグローバル規模で展開する「Pink Elephant社」が実施します。

※なお、 ITIL(IT Infrastructure Library®)はAXELOS Limitedの登録商標です。

Pink Elephant社は多国籍企業で、アジアにもいくつか拠点がありますが、日本の支社は存在しないようです(2018年現在)。ですので、PinkVERIFY™という認証についても、国内ではあまり知られていないかもしれません。

Pink Elephant社の拠点一覧

さて、他の認証取得もそうだと思いますが、この制度は通過するまでがなかなか大変なようで、以下の行程を経る必要があります。

1.まず、自社のツールがPinkVERIFYの基準を満たしているかをベンダーが自己診断する
(※アセスメント表は、Pink Elephant社のWebサイトで公開されています。)
2.次に、Pink Elephant社の窓口へ連絡する
3.連絡がつくと、Pink Elephant社とSOW(作業範囲記述書)を締結する
4.SOW締結後、自己診断書をPink Elephant社に提出する

 

ここまでは、自己診断とサービス依頼手続きですね。上記が完了すると、資格を持ったPink Elephant社のコンサルタントがツールデモンストレーションの場をセッティングするようです。

コンサルタントはこのデモンストレーションを元に、ツールの適合性や要件とのギャップを判断し、必要に応じて改善要求や再審査を行います。そして、最終的な結果を文書化してPink Elephant社のマーケティングチームに報告するとのこと。

晴れて審査を通過したツールのベンダーは、PinkVERIFY™の認証ロゴ利用ライセンス契約について、Pink Elephant社と合意します。最後に、認証を取得したベンダー、ツール、およびツールのバージョン情報がPinkVERIFY™のWebページへ掲載されます。

なお、ツールの新バージョンがリリースされた場合は適合性の再審査が必要になるとのこと。

以上、公開されているPinkVERIFY White Paperの記載を参照してまとめました。

ちなみに、認証が得られるITIL®のプロセスは全部で16個です。

Asset Management / Availability Management / Capacity Management / Change Management / Event Management / Financial Management / Incident Management / IT Service Continuity Management / Knowledge Management / Problem Management / Release & Deployment Management / Request Fulfillment / Service Asset & Configuration Management / Service Catalog Management / Service Level Management / Service Portfolio Management

※PinkVERIFY™説明ページからの引用

 

16個全ての認証を取得しているツールも存在しますが、全審査を通過し、認証を維持していく作業はなかなかに骨が折れることでしょう。

ServiceDesk PlusもPinkVERIFY™認証を取得しています

さて、ManageEngineが提供しているITサービスマネジメントツール「ServiceDesk Plus」も、このPinkVERIFY™認証を取得しています。

認証を取得したベンダー/ツールが一覧で掲載されている「PinkVERIFY™ 2011 Toolsets」へアクセスし、「ServiceDesk Plus」でページ内検索をしてみて下さい。以下の3プロセスにおいて、認証取得の旨が掲載されています(2018年現在)。

・IM= Incident Management(インシデント管理)
・CHG= Change Management(変更管理)
・RF=Request Fulfillment(要求実現)

※インシデント管理については2014年、変更管理と要求実現については2016年に取得するというように、段階的に認証数を増やしています。

3つという認証数について「少ない」と感じるか「認証取得をしていく姿勢があるので安心」と感じるかは、ケースバイケースかもしれません。

しかし少なくとも、PinkVERIFY™ 2011 Toolsetsでの掲載を確認することは、開発者がITIL®のプロセスを理解した上でツール設計をする意図を持っているかどうかの判断指標になるのではと思います。

ITIL®の用語には、かなり汎用的なものも多く含まれます。「インシデント管理」という名前の機能が備わっていたとしても、それが本当にITIL®の準拠に活用できるという保証になる訳ではありません。PinkVERIFY™という認証について、ぜひ判断材料のひとつとしてみて下さい。

なお、ServiceDesk Plusが実装しているITIL®関連の機能には、下記がございます。

インシデント管理(PinkVERIFY™)/問題管理変更管理(PinkVERIFY™)/サービス要求管理(PinkVERIFY™)/IT資産管理ナレッジ管理

※全ての機能でPinkVERIFY™認証を取得している訳ではなく、また機能を活用すれば無条件でITIL®に準拠できるわけではございませんので、ご了承ください。

 

また、ITIL®については、以下の連載記事も公開しております。ITIL®そのものにご関心がある場合は、ぜひ参考にしてみて下さい。

ITの品質向上とコスト削減からとらえたITIL®

その他、ServiceDesk Plusについてご関心がある方は、下記情報もご利用頂けますと幸いです。

<ServiceDesk Plusの概要説明資料>

サービスデスクの現場における課題視点から、ServiceDesk Plusの利点や機能を分かり易く解説しております。

>>資料ダウンロードフォーム

<ServiceDesk Plusの実演紹介Webセミナー>

実際の画面を表示しながら実演デモを行いますので、「ツールの仕様感についてサッと確認したい」「検討を開始するにあたり、具体的な説明を簡単に受けたい」という方にもうってつけです。

>>セミナー詳細&お申込みページ

<訪問/デモ依頼窓口>

以下のような方にお勧めです。

・サービスデスク業務の効率向上/コスト削減を行いたい
・エクセルやメールを活用した管理に限界を感じる
・ツールで具体的に何ができるのか、運用現場がどう変わるのかが知りたい

>>お申込みページ

 

当記事でのご紹介は以上となります。ご一読頂き、ありがとうございました。


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