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ゾーホージャパン、ManageEngine事業の製品担当、酒井(@kskshulconzip)です。

リレー形式で綴るこのブログの「第2部:富士山の裏の顔 高山病と山小屋カレーの恐怖編 (本8合目宿泊から10合目まで)」を担当します。

さて、今回の富士登山から戻ってきて、皆、「楽しかったー!!」とか、「悔いなし!!」とか、

さも楽しく、美しい思い出ばかり出来たような勢いで振り返るのですが、この私は、そうはまいりません!!
山頂を目指した富士山登山は初めてで、山小屋泊まりも初めてのことでして、
年甲斐もなく(アポロ11号が月に向かった年に生まれてます)はしゃぎ、カレーライスもおいしくパクつきます!!

このカレーライスが後で物議を醸すことになるのですが、そのときは予想だにしていません。

個人的には、床についてからの両隣の男性(右=同僚、左=他グループ)のダブルいびき攻撃にさらされ、

ほとんどまともに寝られなかったことの方が、いっそ問題で、特に左隣りさんは、
無意識からーの、空手チョップ、エルボードロップ、毛布はぎなど、いろいろな技を繰り出してきます。
どこからか聞こえてくる他のいびきなどは、まるで森の中のフクロウの鳴き声を聴いているかのような風情がありましたが、
とにかく寝られませんでしたっていうお話です。

さて、うろ覚えなのですが、夜中の1時くらいには起きだして山頂に向けて出発することになります。
山小屋から出て登り始めると、曲がりくねった山道を登っていく人たちのヘッドライトが
誇張無しにイルミネーションのようで、思わず歓声を上げました。
それは一見の価値ありの光景ですよ!!


(@Zara_Zoho 提供)

この日は天候が良かったので、星々が凄くきれいに見えて、天頂付近には天の川も見えました!!

さらに、火球のような流星を偶然に目にすることができたので、登り始めはかなりいい感じでした!!
そして、私にとっては、良かったのはここまでで、後はもう大変なことになります。

まず、だんだん足が動かなくなり、心拍数が上って、軽い吐き気がずっと続くようになりました。
酸素スプレーは気休めにしかならないと聞いていたので、1回も使いませんでした。深呼吸だけで対応しようとしたのです。
一緒に歩いていた同僚にも先に行ってもらい、少し登っては、休んで呼吸を整え、というのを繰り返していました。

山頂までは、まだまだ遠いし、混んでいる中、降りるわけにはいかないし、体調は回復しないしで、
どうなることやらと思い、かなり絶望しました!!高山病ですよね、これって…。

子供の頃から、遠くから見てきた富士山…。
現場に来ると、こんなにもつらく厳しいのだなーということを実感することになりますね。

そうこうしているうちに時間が過ぎていき、地平線がわずかに白みだします。
このままでは、どうしようもないと思い、少し考えました。

「…そうだ、自己暗示をかけて、気持ち悪さを解消しよう!!」

そこで、「どんどん気分がよくなる。どんどん楽になる。」と心の中で繰り返しました。

すると、先ほどよりは足が動くようになり、まさにだましだまし、少しずつ登り始めました。

苦行!!それでしかなかった!!

楽しいとか、楽しくないとか、そういう問題ではなく、歩くことイコール生きることのような精神状態になってきます。

同僚は、すたすた先に行っているのに、自分だけこのような状況にある不甲斐なさもありましたが、
下手をすると、ここが自分の墓場になるかといったことまで、頭をかすめます。

よくあることですが、吐き気がするときは、お腹の調子も悪くなり、かなり悪いコンディションとなりました。

そして、もうご来光まであともう少しというところまで空が明るくなって、
頂上までは、どう見てもあと何十分もかかりそうだと見てとったとき、

「…限界ってあるよね!!」

とあきらめ、身を落ち着ける場所を探して、絶望的な気分で東の空を見つめます。

多分、標高3600mくらいでの朝なので、かなり涼しく(普通の人は寒いと言う)、それも体力を奪っていきます。

そして、日の出!!

正直、体調が悪いせいで、感動のかけらもなかった…。
写真を撮ろうとする元気も消え失せていました。

ですので、写真はないのです。もしかすると、
前日に「どこで見ようと太陽は、太陽だし」などと、山頂でご来光を見たいという人々の心をぶち壊すようなことを
口にした罰があたったのかも知れません。

さて、もう日が出てしまったので、自分の心に鞭打って、何とかみんなのいる山頂までは登らないとと最後のひとがんばりです。

30分ほどかかって、ようやく小屋のある頂上まで着いたとき、
@shinyamats と@Zara_Zoho が待っていてくれたのを見たときには、心底ほっとしました。


(@shinyamats 提供)

しかし、もう笑顔も無理な状態で、すぐに倒れ込みたいところでしたが、
まずはトイレということで、長蛇の行列に加わることになります。

実は、後から聞くとカレーを食べて起きてから、体調が悪かったという人が何人かいて、ショックを受けていましたが、
個人的には、彼らも軽い高山病だったのではないかなーと想像しています。ただの想像ですが。
いずれにしても、ご来光に間に合うように頂上まで登ったのだから、大した根性の持ち主達だと感心しました。

というわけで、曲がりなりにも山頂まで行ったのですが、いわゆるお鉢めぐりとやらには、挑戦する気力も体力も全く残っていませんでした。
ですので、[日本最高峰富士山剣ヶ峰記念碑]の前で笑顔でポーズをとる皆の写真の中に私はいません。

そんなこんなで、私にとっての富士登山の感想は、まとめると「高山病」の一言です。

続きは、3部:ご来光とお鉢めぐり・・・

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いやー、不甲斐ない中年男の苦悶のお話なんて、本当に絵にならないですねー。
読んでいただいた方々、申し訳ございません!!
ですが、今回は、当社バリバリ若手の女性陣が、がんばって富士山に早朝アタックしていますので、
Zoho事業の @asukahonda が書いているブログをぜひご参照ください♪


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ゾーホージャパン株式会社
ManageEngine 製品担当 酒井

<<< 第1部:最初は楽しかった富士登山の巻
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