Active Directoryのログオン認証を監査するには(前編)

Reading Time: 1 minutes目次 イベントビューアーを使用したログオン認証イベントの確認方法 イベントログ出力のために必要な監査ポリシーの設定 もっと簡単に確認できるツール Windows 9x系のOSでは、ユーザー名とパスワードの入力が必須ではなく、Escキーを押すことで、省略してログオンすることができました。それは、Windows 9x系のOSが個人での利用を前提につくられており、本人以外が使用する可能性、およびそこへの配慮が重要視されていなかったためです。しかし、企業でのコンピューターの使用が一般的となっている現代では、複数の人が同じコンピューターを使用する場合もあれば、ネットワーク越しに不正にコンピューターへアクセスされ、社内の情報が奪取されるという場合もあります。このような状況において、誰もがコンピューターにログオンできるという状態はまず避けなければいけないことであり、安全な使用のためには、コンピューターへログオンするアカウントの管理、および不審なログオン認証が行われていないかの監査が必要とされています。 ワークグループ環境の場合、各コンピューターが独立して存在しているため、管理や監査が困難となります。例えば、運用ポリシーに則った適切なパスワードが設定されているか、パスワードが定期的に変更されているか、といったことを把握しようとした場合、システム管理者は一台一台の設定状況を確認する必要があります。そこで、ある程度のネットワークの規模が大きくなる場合は、Active Directory環境で管理することにより、効率的にユーザーの認証・管理を行うことができます。なお、Active Directoryの概要や必要性については、以下のブログ記事にてご案内しておりますので、興味のある方は、ご一読いただければと思います。 【 連載:ADについて学ぼう 】 では、Active Directory環境において、意図したアカウントによるログオンが行われているか、不審なログオン失敗の履歴が存在していないかということを確認するためには、どうすればよいでしょうか。本投稿の前編では、イベントビューアーを使用した確認方法について、ご案内していきたいと思います。 イベントビューアーを使用したログオン認証イベントの確認方法 Active Directory環境において、ユーザーがログオンすると、認証情報がドメインコントローラーに送られ、認証情報の検証を行います。そして、ドメインコントローラー側で認証データが正しいことが確認できた場合はチケットが発行され、今後クライアントは、このチケットを使用してリソースにアクセスすることができるようになります。ログオンの成功・失敗を決定する、この「事前認証」の結果は、以下のイベントIDにて、イベントビューアー上に出力されます。 4768 Kerberos 認証チケット (TGT) が要求されました。 4771 Kerberos … Continue reading Active Directoryのログオン認証を監査するには(前編)