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まだ暑さが残る2012年9月6日、
ゾーホージャパン主催の運用業務改善セミナーを開催しました。

今回は、弊社ソリューションパートナーのEPコンサルティングサービス社と、
同社のグループ会社であるグローバルセキュリティエキスパート社と
共催で開催しました。

EPコンサルティングサービス社
グローバルセキュリティエキスパート社

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┗□ 運用管理業務改善セミナー
顧客満足度が向上するITサービスマネジメントとは?

▽プログラム詳細▽
http://www.manageengine.jp/news/event_20120906_sdp.html
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●セッション1:顧客満足度が向上するITサービスマネジメントとは

ITサービスマネジメントや情報セキュリティマネジメント支援を中心に
コンサルティングサービスを提供しているグローバルセキュリティエキスパート社
伊藤様による講演では、実際に現場が抱えている課題を
ITサービスマネジメントの導入でどのように解決したのか、事例を交えてご紹介しました。

国内初のBS15000(現ISO20000)認証を取得した企業の
担当コンサルタントということもあり、現場の課題解決へのアプローチや
認証取得に関して、具体的なお話を伺うことができました。

セミナーの様子

簡単ではありますが、概要をご紹介したいと思います。

まず、一般的な話ではありますが、PDCAの重要性について。

PDCA

故・W.エドワード・デミング博士の
「デミングの品質管理手法(PDCAサイクル)」より以下引用。
―組織の問題の90%以上は、仕組み・制度に関わる一般的問題である。
わずか10%が人に関わる個別の問題である。

つまり、ITサービスマネジメントを行う場合も、
スキームに関してPDCAを繰り返して、段階的かつ、継続的な改善を
続けていくことが大事ということです。

また、今日ではISO20000認証の取得が入札要件や契約条件として
明文化される機会も増えてきているようで、社会的な要求として
注目されているそうです。

認証を取得するまではいかないな・・・という場合でも、
ITサービスマネジメントを導入することで、以下のメリットがあります。

1.業務手続きの標準化、視える化
→属人的な作業をなくし、誰でも対応できるようにする。
→運用記録をつけることで、担当が変わっても対応できるようにする。

2.設備投資の最適化
→無駄なITリソースを抑制する。
→投資ポイントを見極める。

3.従業者のカルチャーチェンジ
→「これが私のやり方」といった、独善的な社員の意識改革。
→品質・セキュリティ・お客様重視の視点。

4.コストパフォーマンス最適化
→SLAの定義設定と品質向上
→顧客満足度の把握と改善

では、具体的にITサービスマネジメントを導入するにあたって
現場にはどのような課題があり、どのように解決できるのか、事例を見てみましょう。

今回は、ITサービスマネジメントの中でも、
「お客様対応(サービスデスク・コールセンターなど)」にフォーカスしてご紹介します。
まず、お客様対応(サービスデスク・コールセンター)の現場で直面する
”問題あるある”です。

このような問題、貴社でも見覚えありませんか?(一例)

・回答の品質が悪い(的外れ、期待値以下)
・電話のたらい回し
・要望(質問)の自然消滅(放置される)
・どこに問い合わせたら良いか不明瞭(受付窓口が細分化されている為)

また、システムに関する”問題あるある”はいかがでしょう?(一例)

・応対記録が残っていない(手書きメモ程度)
・Eメール経由の問合せが出来ない(電話、郵送受付のみ)
・ナレッジが共有、継承されていない
・導入済みのツールが陳腐化しており古いOSでしか動作しない

グローバルセキュリティエキスパート社では、
このような課題に対して、以下の改善アプローチで対応します。

1.サービスアセスメント
TIPA(*)アセスメントによるGAP分析/SWOT分析
システム監査による改善勧告

2.課題の抽出

3.改善方法の検討(4Pアプローチ)

4.改善計画の策定

5.改善実施
プロセス改善、サービスデスクツール導入、要員教育等

6.サービスアセスメント(改善結果の有効性分析)

(*)TIPAは、Tudor IT Process Assessmentの略で
ルクセンブルグ公国の公的リサーチセンターのHenri Tudor社が開発した
ITプロセスの評価スキームです。
参照:http://www.tudor.lu/

このスキームを利用して評価を行い、実際には
ITIL®でよく見かける4Pのアプローチで改善方法を検討していきます。

4P

上記図のProcess(プロセス)とProduct(プロダクト)について
特記すべき点があります。

Process(プロセス)では、管理プロセスの定義をはじめ、
マニュアル整備やSLA/OLA/UCの締結、CSF/KPIなどの定義を
行いますが、すでにISMSやQMSなどのマネジメントシステムを
持っている企業は、これを有効活用することができます。

例えば、既にISMSやQMSを取得している企業でISO20000を
取得する場合、流用できるマネジメントシステムがあるので
ISMSやQMSを取得していない企業と比べて3~4割程度、
労力を削減できる(!)そうです。

そして、Product(プロダクト)については、
ITサービスマネジメントを行うにあたって手作業による運用は
効率性・品質面で限界があるので、市場にあるサポートツールを
有効的に活用した方が良いというアドバイスがありました。

4Pアプローチで企業の特性や状況に合わせて改善したところ、
サービスデスクに関して以下のような結果が得られました。(一例)

・お客様の利便性向上(電話、Eメール、Web経由など複数の問い合わせ手段に対応)
・実効性の高いマニュアル類(FAQ等)の整備(オペレーターの回答率、品質向上)
・サービスデスクツール導入によるレスポンス向上(お客様応対時間、システム処理速度の短縮)
・お客様満足度の向上(アンケート調査による評価結果)

お客様と直接対応するサービスデスクですが、
満足度については、アンケート調査による評価となります。
システム改善やオペレーターの教育などで品質を向上させると
お客様の満足度も連動して向上するそうです。

以上、長くなってしまいましたが、セッション2についてはまた次回!

※ ITIL(IT Infrastructure Library®)はAXELOS Limitedの登録商標です。


Tags : EPCS / セミナー

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